コロナ感染 特別養護老人ホームアクイール

 この度の、コロナウィルス感染者発生の件で、ご家族並びに関係者の方々には、大変ご心配をおかけしております。感染された方には、最善のケアを尽くし、早くの回復を心から祈るばかりです。

 発生から現在まで、施設内で起きていることを、ありのままにご報告させていただきます。

「わおん」フロア(2階多床室フロア定員、入居者40名・ショート利用者10名)の中の職員から1月25日に発熱の報告を受ける。病院受診をして、PCR検査の結果、27日に陽性の診断が下される。世の中での感染者が急増している時期でですし、100人を超える職員数ですので、いつかは、感染者が出るだろうと覚悟と準備はしていましたが、ついに来たかとおもいました。幸いにして、その職員は、軽症で済み、2月5日から元気に復帰して、フル回転で働いています。感謝します。

 1月27日、入居者1名が夕方から熱を出されました。翌日、協力医療機関に受診して、PCR検査で陽性反応。施設に戻り、予め決めていたマニュアル通り、個室で隔離療養をしていただきました。現在は、体調も回復し、通常の生活に戻られています。

 その後、29日に1名、2月2日に1名、5日に2名、6日に2名、7日に1名、8日に2名、9日に1名、12日に1名、と、ものすごい勢いで感染者が拡大してしまいました。オミクロン株の早くて強い感染力を、目の当たりにしました。2月11日には、感染管理認定看護師、千葉県庁高齢者福祉課職員が来所され、現場での感染管理のアドバイスをいただき、ゾーニングの変更や職員の動線変更など実行にうつしました。協力病院である我孫子聖仁会病院の加藤院長は、入居者のことを気にかけて下さり、医療現場がひっ迫している中、時間を割いて、何度も足を運んでくれています。松宮看護副部長も、同様にワクチンの調整や、陽性者への対応など、心優しい対応には敬服いたします。

感染者への献身的なケアをする介護職員と看護師にも感染の波は、訪れました。レッドゾーンと言われる、陽性者の療養している区域でのケアは、必ずガウンとプラスティックグローブ、頭には、ビニールキャップ、マスクにゴーグルをした上にフェイスシールドを付けてのケアにあたり、ひとケアごとにアルコール消毒をします。これだけの予防をしていても、感染する職員が出てきました。感染してしまうと発症日を0日として10日間は、自宅待機療養となります。週一回の定期PCR検査で、無症状ながら陽性反応となる職員もいました。無症状の場合は、7日間の自宅待機となります。夜勤を行う職員の離脱は、他の職員が代わりにカバーすることとなり、夜勤の連続勤務をしなくてはならない状況となってしまいました。

 このような現状の中、今年に入り、「わおん」フロアからユニットに異動した職員に、収束までの間、ヘルプのお願いをしたところ、快く引き受けてくれ、ユニットの職員も気持ちよく送り出してくれました。

2月14日、今度は、1階にあるユニット「てまり」の利用者が、熱を出され、抗原定性検査を行ったところ、陽性反応がでました。「わおん」フロアの利用者が落ち着きつつあったところでした。その落ち着きもつかの間、15日「わおん」で3名、16日に2名、17日に1名、19日に2名の陽性者が判明します。それはまるで、鎖のように次々とつながっていくようでした。

自宅に帰らずに、法人で借り上げたアパートに住み込み勤務する者、受験生を支えながら勤務する者、高齢者と同居しながら勤務する者。育児休暇を取得していた看護師も、この状況を知り、少しでも力になりたいと、キッズルームに我が子を預け、前倒しで復帰してくれることになりました。いろいろな事情があるのにもかかわらず、入居者のケアにあたってくれている職員に感謝です。

看護師も同様、休みを返上で毎日朝早くから夜遅くまで看護にあたってくれています。重ねて感謝します。生活相談員もケアマネージャーも通常業務に加え、保健所とのやり取りや、ご家族への連絡などを行いながら、食事介助や、病院受診に行ったりと、何役もこなしています。こちらへも感謝。職員一人一人が、じぶんにできること、すべきことを考え実行している姿に尊敬の念を抱かずにはいられません。相談員から、ご家族へ、利用者の感染状況をお伝えすると、辛いはずの報告を受け止めていただき、多くの皆様が、職員の身体の心配をして労いのお言葉を頂戴すると聞いています。その声は、職員に十分届き励まされています。ありがとうございます。

現在、入院加療中、療養解除の方を含めて、累計20名の感染が確認させれています。職員は、収束にむけて、懸命に対コロナと戦っています。「出口は、必ずある」「朝の来ない夜はない」と励ましあいながら、前を向いています。窓越しの面会もお断りして申し訳なく思っておりますが、今は、コロナ収束に全力を尽くすことを最優先とさせてください。

みなさまには、ご理解とご協力をお願いいたしますとともに、くれぐれもご自愛ください。           

                施設長  渡 邉  豊

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